365日の恋人
ふと振り返ると目に入る あなたの笑顔
はにかむように笑う私に 不思議そうな表情を浮かべて
「どうしたの?」ってあなたが聞くの
答えは分かっているくせに 意地悪ね
「あなたが好きです」って たった一言
あなたに伝える勇気もなくて
あなたが気付いてくれるのを待ってる
見ていることしかできない 狡い女ね 私
桜の木の下であなたに会った
もうすぐ一年 365日
見ているだけじゃ 何も変わらない
そんな事は分かっているのに
365日の片思い 空しく過ごした一年間
366日目に 新しい自分になれたらいいな
終わらない恋のために
ごめんなさい その一言で恋は破れる
だけど 好きっていう気持ちは消えないから
恋人にはなれないけれど
それでも私は あなたが好きです
ゆっくりと育ってきた気持ちだから
たとえ駄目になっても消えたりしない
新しい恋をしても
この気持ちは きっと残ってる
この恋は終わらない
あなたの心が別の人に向かっても
あなたが私を見てくれなくても
この恋はきっと終わらない 終わらせない
だから お願い
そんなに悲しい顔をしないで
だから お願い
笑顔を見せて 友達でもいいから
終わらない恋のために
あなたの笑顔を もう一度
ありのままの君でいて
口紅を塗った君に ちょっと僕はハッとした
君がどんどん綺麗になるから
置いていかれるような気がして 僕は一人で焦ってる
小首を傾げる君に ぎこちなく僕は笑った
ちょっとだけ背伸びして ルージュをひくの
待ち合わせの場所 少し早く行って彼を待つ
少しでも綺麗な私を見てほしいから
だけど彼の笑いがぎこちない どうして?
君のスピードに合わせて ゆっくりと歩く
横目で見る君はとても綺麗で
僕は何にも言えなくなった
女の子って不思議だね 急に綺麗になるんだから
なんだか今日は ずっと不機嫌そうな彼
私のことを見てくれないし 何にも言ってくれないの
何か悪い事をしちゃったのかな?
怖くて聞けない 臆病な私
ありのままの君でいて
そんなに急いで大人にならないで
僕はまだ 子供だから
ちょっぴり背伸び ルージュをひいた
だけど何だかぎこちない
やっぱり駄目ね 無理をしちゃ
そんなに急に 大人にはなれない
だって これがありのままの僕だから
明日からは また素顔に戻ろう
ありのままの私でいたいから
詩(うた)を聞かせて
詩を聞かせて
あなたの声を あなたの想いを
私のために 詩を歌って
一人一人で違うの 愛の形と恋の色
だから教えて
あなたの愛を あなたの恋を
詩を聞かせて
あなたの声を あなたの想いを
私のために 詩を歌って
同じようで違う 違うようで同じ
愛の形も 恋の色も
だから歌って あなたの詩を
詩を聞かせて
あなただけの詩を 私だけのために
詩を聞かせて
世界で一番大嫌い
世界で一番大嫌い そう思っていたのに
ふと気付くと目が彼を追っている
世界で一番大嫌い 自分にそう言い聞かせ
彼から無理やり視線を逸らす
嫌いと好きは紙一重
誰かがそんなことを言ってたけれど
よりにもよって どうしてあいつなの?
答えのでない ラビリンス
世界で一番大嫌い
そう言ったら友達に笑われた
世界で一番大嫌い
鏡の中の 顔が赤いよ
アレが嫌い コレが嫌い 全部が嫌い
必死になって否定して
そうして自分に嘘をつく
世界で一番大嫌いって
もしもあの時 素直になれたら
こんなに後悔 しなかったのかな?
世界で一番大嫌い
あの時の私が 一番嫌い
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作者の言葉
詩に後書きというのも変ですね(笑)。でも、それぞれの詩にコメントを
つけてみました。まぁ、たまにはこういうのも斬新でいいでしょう?
<365日の恋人>:片想いの女の子の詩です。彼女が366日目に告白できたのか、それからどうなったのかは私にも分かりません。
<終わらない恋のために>:失恋の詩です。でも、冷静になって考えて
見ると彼女ってかなり怖い性格をしているのかも知れませんね。
<ありのままの君でいて>:中学生ぐらいの、ほのぼのとした可愛い恋人たちの
イメージです。純情な少年が結構お気に入りです。
<詩を聞かせて>:今回一番のお気に入りです。連載中の小説、『愛の形 恋の
色』のイメージソング(って、曲はありませんが)として書きました。
<世界で一番大嫌い>:これも失恋の歌ですね。こんな風に過去の事を振り返って
後悔をしている。そんなことってよくあるとは思いませんか?
各詩のタイトルは花とゆめCOMICSの秋吉家シリーズから取っています。でも、内容的には全然関係なくなってます。これから作る詩も、多分タイトルは何かから貰ってくることが多くなるとは思いますが、内容はオリジナルにします
(って、当たり前のことですが)。基本的に人名やタイトルをつけるのが苦手な人なので、その辺りは大目に見てやって下さい。
では、今日はこの辺で。またお会い出来ることを願いつつ……。
作・夢☆幻