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1.SDカード
2003.1.29
これまでVAIOハザードでは、私がVAIOを使って酷い目にあった事を書いてきたわけですが、そろそろPC買い換えで、VAIOを買わなさそうなので、よくあるIT系HPのレビューみたいのにリニューアルさせて頂きます。
何故メモリーカードか。
今のPCには、CD-Rの標準装備など当たり前です。なのにFDDを別に買う人が多い。それはやはり、CD−Rでは自由にかき消し出来ないというのが、FDDに馴れてしまった人には耐えられないのだと思います。それにCDって読み書き遅いし。入れてから認識するまでもやたら遅いし。データを作って渡す、というのならCDが一番いいでしょうが、毎日書き換えるデータなどを持ち歩く人には不便で仕方ないです。
そこで、世の中にはMOというものがあります。FDDと同じように使えて、CDと同じ640M使えるという素晴らしいメディアです。最近は1.3Gなんてものもある。私はWINDOWS95を買って一番最初に買ったパーツがMOになります。これが本当に便利です。FDDでは何枚にもなってしまうようなものでも、自由にバックアップできます。例えばHPのデータとか、10MBぐらいあったりするのですが、無論CDに保存したっていいのですが、例えば一つファイルを書き換えただけでも、そのままMOに上書し直せる、この便利さは一度使ったら離れられません。1枚1000円でも、何度も使うことを考えれば、やはりバックアップにはCDを使うよりも結果としてはコストが安くなります。
しかし、このMOも結局ドライブが無ければ外では使えません。仕事をするようになってから、家と会社でワードやらエクセルやらフォトシッョプのデータを行き来する際、不便でしょうがない。かといってたった2.3Mの為にCDを焼くのも…ということで、メモリーカードに目を付けたわけです。PCでしか使わないのなら、USBのメモリーキーがあります。が、私はデジカメとかの周辺機器も近い将来には買うつもりだったので、それと流用が利くと言う意味でメモリーカードにしようと思ったのですが…
正直、1年ぐらい迷ってました。だって32Mで5000円。高過ぎます。USBメモリーキーならそれで終わりですが、PCカードアダプターがやはり5000円ぐらいするので1万円です。便利だろうとは思いつつも、ずっと躊躇っていました。そしてある月、給料が少し余ったので、思いきって買ってみました。32MのSDカード、PCカードアダプター、そしてデスクトップにはPCカードが無かったのでUSBリーダーも(笑) 一万八千円ぐらいしました。
何故SDカードにしたのかは後にして、まずは使用感から。
2台以上のPCを使うなら絶対必須! 使うだけでPCの連携が何倍にも強まります。
ともかく便利。どうして1年前に買わなかったのかと後悔するぐらい便利です。まずはデスクトップとノートの連携。それまではFDDでやるか、若しくはMOやCDドライブをいちいち家で繋げてデータを移すという感じで、外出先では1MのFDDでしかデータのやり取りが出来なかったのですが…SDカードにした途端、例えばHPのデータ(当時5Mぐらい)がまるまる移動できるので、気軽にノートで更新して、家に帰ったらわざわざノートを起動したりしなくても、ただデスクトップにSDカードを差せばいいだけなので大変楽です。フォトショップで作ったファイルは、昔はとてもFDDに入らないので、正直移し変えが面倒臭いのでやらなかったのですが、SDカードなら余裕です。それにMP3とかをデスクトップで作ってノートに移すのも、32Mなら、空の状態ならCDの半分移せます。そして中身は一度デスクトップに移して、MP3を移し終えたら入れ直せばいいのですから…。正直、このSDカードを買ってから、外出先でもノートで文章をたくさん書くようになりました。
そして職場。大量のエクセルファイルや、家で作ったフォトシッョプの画像なども余裕で運べます。そして最近のPCはデスクでもほとんどPCカードが付いていますから、ただ差せばそれで済みます。ドライバ不要。しかもPCカードケースに入れておけば、胸ポケットにしまえてしまう薄さです。二台PCを持っている、若しくは家と職場・学校でファイルのやり取りが必要な人は、絶対に買って損はありません。そして、他の機種との連携が無ければUSBのメモリーキーで、デジカメとかも買うつもりならばメモリーカードにするのが良いでしょう。私はSDカードを買ってから1年後、その時欲しかったSDカードのデジカメの後継機種を買いました。デスクトップにデータを移す時、直接デジカメを繋いでもいいのですが不安定になりがちですが、SDカードで入れるならばFDDで移すのと同じですから全く動作に問題はありません。デジカメ用に128Mを買ったので、最初からついてきた16MBはMP3とか画像ファイルとか、特別にデータを移す時に使用しています(この前買ったアルバムをデスクトップでMP3にした後、普段使っている64MBに入れられるだけ入れて、残りはそのSDカードに入れて翌日昼休みにノートPCを起動して移動しました。)。
私がSDカードを選んだ理由
さて、ところで何故私がSDカードにしたのかという話になります。メモリーカードは、私が買うのを検討していた2000年頃には4つありました。まずほとんど世界共通規格になっているコンパクトフラッシュ(CF)。大きさはPCカードスロットの半分で、数多くのデジカメやPDAにスロットが付いています。また、PCカードのアダプターも、変換チップなどが無く、ただ長さを伸ばしているだけなので1000円ぐらいで買えるというメリットがあります。3.4年前なら私も迷わずCFを買っていたでしょう。ただ、CFは小型の端末に入れるには大き過ぎます。携帯電話や小型のPalmには向かないのです。デジカメもCFの機種はどうしてもそれだけで大型化してしまいます。なので一番普及しているのはわかっていましたが、選考からは外しました。
次にフジフィルムのスマートメディア(SM)。大きさはCFより少し大きいのですが、紙状の薄さなので、デジカメが薄く出来るというメリットがあります。フジのデジカメはみんなスマートメディアなので、それなりに普及してますが、形状が形状だけに、他の機種(携帯やPDA)では全く採用されていません。
次にSONYのメモリースティックです。まるでガムのような細型のメモリーカードで、発売された当時はCFと比べた時の約半分の大きさに、誰もがこれが次世代のメモリーカードだ、と思いました。メモリースティックを採用した携帯電話、PDA、デジカメ、携帯音楽プレイヤー…数多くの小型の商品が発売され、かなりの人気を集めました。
しかし、私は待てよ、と思うことが二つあったのです。まずは形状です。確かに小型ですけど、この長方形は無いんじゃないか…もっと言えば胡散臭いなあ(笑)と思っていたりしたわけです。さらにPS2でいつまで経っても使えない(PS2のメモカだって同じ形状なのに容量が少なくて高い)姿勢にも疑問を感じていました。
そこに最後発で現れたのが、松下のSDカードです。大きさは切手代。メモリースティックのさらに半分ぐらいです。薄さもかなり薄いですが、プラスティックなのでSMよりずっと扱いやすいです。正直、松下の商品って買ったこと無かったのですけど、その形状が4つのメモカの中ではベストだと私は思ったので、買うならSDカードかなあ…でも使える機種が少ないからなあ…と思っていたら、なんと任天堂がゲームキューブ用のメモリーカードにSDカードが使えるアダプターを発表! これはもうSDカードにするしかないと決めたわけです。
メモリースティックにしなくて良かった!
さて、あれから2年経ちました。ゲームキューブのSDカードアダプターはまだ発売されていません(笑) 携帯電話もドコモだとSDカードが使える商品が無かったりしています。しかし、デジカメはパナソニックのSDカードの商品を買って、いやいや軽い軽い。友達やら職場の同僚やらにも小さい小さい言われています。まだ買っていないけど、PDAは断然SDカードが多くなってきました。SDカードのAirHとか発売されているし。Palmの社長も言っていましたが、小さいPDAにはやはりSDカードが最適のようです。
ところが、ここに来て全く違う問題が起きました。それは「128M」の壁です。なんと、どのメモリーカードも、最大容量が128Mまでしか作れないことが判明したのですっ!! というか、全部そうだって事は、見た目違うだけで中身一緒かよ! みたいな感じですが。つまり、2001年末にはどのメモリーカードも128Mで止まってしまったのです。
しかし、最初にこれを打ち破ったのは、なんと事もあろうに(笑)SDカードだったのです。正確には中身が違うのですが(その証拠に、256Mより上のSDカードはスピードが10MB/secと昔のより5倍早い)、きちんと下位互換で動きます(一部昔のリーダーでデータが消えるという不具合もありましたが)。そして次にその壁を破ったのがCFで、やはり中身が違うので高速化されています。
こうして俄然注目を集めたSDカードですが、2002年秋に決定的な商品が登場します。それは松下から発売された「SD→CF変換アダプター」です。これはSDカードをCF形状のアダプターにはめると、なんとSDカードになってしまうという商品です。こんなものを、胡散臭いサードパーティではなく、SDカードを発売した松下自身が発売したというのが一番大きなところです。これにより、「CFやその対応機種をたくさん持っているけど、CFはデカイし遅いし先が無いから、どれかに乗り移らなければいけないんだけど、でも今もっているのが使えないと、全部買い換えだから大変だよなあ」と、ずるずるCFを使っていた人が、全部飛び付いたのです。このアダプター1枚を買えば、一つSDカードの新しい機械を買ったところで、メディアの融通が利くからです。CFスロットしか無い端末にSDカードを差せるわけですし、今CFを使っている機種が古くなって買い換える時はSDの機種にすればいいわけですから、つまり全部いっぺんに買い換えなくても良いわけです。事実、当時の職場の先輩はCFの機種をたくさん持っていましたが、このアダプターを予約して買っていました。SMやメモリースティックはCFより大きい場所があるので(SMは薄いけど大きさはCFの方が小さい、メモリースティックは横長でCFからはみ出る)変換アダプターは発売出来ません。サードパーティから怪しい形状のが出ましたけど(CFからはみ出ている)、PCカードスロットはともかく、当然デジカメとかには形的には入りません。こうして128Mの壁、CFアダプターという二つの理由によって一気にSDカードが踊り出たのです。
さて、残りの二つですが…SMの方は、さっさとXDピクチャーカードなるものに切り替えました。見た目にはSDカードです。SDカードより多少小さいですが厚みがあります。そしてCF変換アダプターも同時発売など、かなりSDカードを意識しています。
そしてメモリースティックは…秋にDuoとか言う、大きさ半分の商品を出し、そして2003年早々にメモリースティックPROを発表。しかし下位互換が無いっ!?
2002年に発売された一部のVAIOやデジカメでは読めるものの、それより昔の機種では使えない…いやいや、このニュースを見た時はSDカードを選んだことよりも、メモリースティックにしないで良かったと思いました。
ま、あれだけ駄目だと言われたSDカードがこれだけ勢力を伸ばしたわけですから、今後どうなるかはわかりませんけどねえ…。
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